一番のサンキュウ! THE GREATEST SHOW-NEN 第7回公演

グレショーの舞台第7弾。(放送は20210904-20211002)

演出・脚本:岡部尚子

能の所作指導:林本さんは観世流。
林本さんサイトの高砂解説。Aぇ、住吉大社と縁があるな…w

 

 

全員一役なの久々だね!?
アンサンブルも楽しいけど、じっくり一つの役を通して観るのも楽しい。
欲を言えば通しで観たいですけど……。

群像劇というか、誰が主役!というのはないお話だけど、
ステスク(52)で岡部さんがリク(末)は一番変化が大きいと仰っていて、たしかに序盤の拗ねてる感じから、タイキくんと触れ合って甥っ子への思いが変わってそこでハヤシが「キャッチボール」って言って、序盤は諭されてたリクがカワタを諭して、最後物置を出るときに野球のボールを手に取ってて、ってリクの変化は物語を通して描かれてる。
あとカワタが彼女への電話を「これから」って答えた後に「よしっ!」ってガッツポーズするリクちょおおおうかわいい……。(…) でも最初はわりとツンツンしてたリクが素直にかわいい顔するようになったってことなんだよ……一貫してリクなんだよ……。

リクと並んで(?)物語通しての変化が描かれてるのがカワタ(正門くん)。
ステスクで岡部さんがアナウンサー役だけやってもらう案もあったと仰っていて、アナウンサー役…?と思ってたら最後にたしかに出てきた。(番組のナレーションをしてくれているABCのアナウンサーさんがやっていた)
カワタは基本、後ろから覗いて一人でリアクションしてるだけだけどw、でもああいうの楽しそうだな……。(何故羨ましがるのか) 5人との絡みは少ないけど、この役あってよかったよね、物語としても、Aぇ的にも……。

ヤマダ(リチャ)はマザコンで5人からの扱いはちょっと軽い感じだけど、こども関連は正論をずばっと言う。
でも育児は全然できない(ミルク熱々にしちゃったりする)のが面白いというか、ギャップっぽいけど、でも本当は弟がいるはずだったけど、というのと繋がってる設定な気がする(その弟が生まれていたら、ソラオみたいに育児できたかもしれないよね)。
ヤマダの正論は、わたしは家族というものを全肯定する気にはなれないけど(ひねたおとな)、でも「いいことはニュースにならない」のはそうだし、そこに「いいこと」があることは忘れちゃいけないなとは思いました。(作文?) あと最後にアナウンサーが読む「いいことニュース」の声がまじでいい(さすがアナウンサー)。(またアナウンサーの話に戻ってしまった)

ハヤシ(こじけん)は姉妹に囲まれて育って女性ウケがいいということだけど、でも男の子なんだよな。女性のことをある程度想像できるし気遣えるけど、その前提は「自分とは違う」ことにあるような気がする。いやもちろん男女は違うんだけど、前提が二元論な気がするというか。(これはわたしが、性別ってぱっきり二元論では語れないものではと思ってる、というのが影響してる感想かもだけど)
こじけんは正論とか言って嫌味にならないのがいいな。それが役を通しても変わらないというか、役にもそれが出てる。

ソラオ(佐野ちゃん)はたぶん一番年下だけど、育児に関しては唯一の経験者で、先輩たちにアドバイスとかしてるのがちょっと面白い。(というか風通しのいい会社ですね……何の会社か不明だけど……)
佐野ちゃんには、めっちゃぶっとんだ役やってほしさもすごく繊細な役やってほしさもごくごく普通の役やってほしさもあるのなんだろうな……何を観てももっとやれる(もっといきる役がある)はず感があるというか……なんだろうな……。

ウミノ(大晴)、かわいい。(…)
ちょっと空気が読めないというか天然な感じで、でも嫌われない、かわいいやつ。ってそれ、大晴にもちょっと通じるところあるよな……。
幼なじみ(女の子)が結婚する、という話に、4人に冷やかされるのがピンときてない感じもめっちゃかわいい。(実際ウミノ的にはどうだったんだろね。なんとなく、本当に幼なじみとして大事で、結婚も本当にお祝いしたくて、寂しさはあるけどそれはいつも一緒にいた幼なじみがほかの人と家族になる(これまでみたいにはいられない)ってところで、それが恋愛感情かというと違う、という可能性もあるのではと思う。もちろん、ウミノ自身気づいてないけど恋愛感情があったという解釈もありだろうけど)

最後にやる謡が「高砂」だというのはステスクでわかってたので、序盤を観たときは、ここからあのハイパーめでたい曲にどう繋がるのだ!?と思ったりしたけど、なるほどーだった。無理なくあのめでたさにいった構成すごい。人形は人形なので、ちゃんとお別れする結末もいいなと思った。
謡、佐野ちゃんはまっったく肩が動かなくて(腹式呼吸)さすがすぎる。リチャもほぼ動かない。正門くんもほぼ動いてなかったのは染、色効果かな。
6人の声が重なったときがすごくよかった。その重なって一つになった声が。グループの「声」ってわたしにとっては結構重要なんだけど、Aぇの声好きなんだよな~。それぞれわりと個性的だったりするけど、重なったときも綺麗。歌以外でもそう思えてますます好き。
個人的に能も好きなので(そして何故か人々は能を敬遠しがちで悲しいので)Aぇが触れる機会があってすごく嬉しい。謡を教わるだけじゃなくて、能についても林本さんが講義してくださったようでそれも嬉しい。
能は舞も重要だし、いつかAぇが舞もやる機会があるとまたわたしが嬉しい。(…)

この作品は家族とかこども(をもつこと)についての話だけど、血縁とかにはこだわってない(触れない)のも興味深いなと思う。主眼は、そこにいるこどもの存在を肯定すること、こどもがほしいと思う誰かの思いを肯定すること、で、家族の関係とかじゃない、んだよね。それがなんかいいなと思った。

最終回の後は偏見について書いてる人が多かった印象だけど、この作品としてそこが目的だったのか…?という気もしている……。や、観客がどこに注目してもどこを深めてもいいんだけど。
まぁクラリネット奏者=女性というくだりとか、脚本もステレオタイプを意識してはいるのだろうとは思う(そもそも男性が育児というテーマ自体がそこの問題も孕むものではあるし)。しかし自分の観測範囲内だと、そこに引っかかってる人はいてもウミノの幼なじみへの思いを恋愛感情と決めつけることに違和感持ってる人は見かけなかった印象で、そっかー…みたいな…。(性格が悪い)
偏見とかについては包含されるものであって、メインとしては、独身社員寮の6人の男性たち(とAぇ6人)が育児を他人事から自分事にしていく、そういう話かなとおもった。

そうそう、最後の方でかかる音楽もよかった。なんかああいうの、ああいう場面で、ああいう音楽がかかって、って、舞台、って感じがする。