グレショーの舞台第6弾。(放送は20210612-20210710)
劇団タンクトップスの旗揚げ解散公演
との由。
原作:宮沢賢治
演出:菜月チョビ
脚本:丸尾丸一郎(北村想「想稿・銀河鉄道の夜」より一部引用)
特別出演:長瀬絹也、前川ゆう
メモ:北村想「想稿・銀河鉄道の夜」はここから読める。
サイトに出た放送1回目(0612)の内容を見て、地雷かもなってちょっと身構えた。プロ意識、とか、厳しい指導、とか見えたので。…じゃにーずを下に見られるのが耐えられないモンペなので…。
でも実際1回目を見たら、そういう感じではなかった。いやプロ意識という単語は(ナレーション上)出てきたし確かに演出は厳しかったみたいだけど、じゃにーずを下に見てのものではないように思った。むしろ、できると思っているからこそ、みたいに感じた…というか、基本的にはちゃんとカンパニーのひととして扱ってくれてたよな…。
ついったーで見かけた初回感想で、衣装とかを最小限にすることでじゃにーずではできないことをしてるとか、じゃにーずだからこそではないところを見てくれてるみたいな声(意訳だけど)を見かけたけど。わたしはそうは思わない。
豪華な衣装やセットがあるからじゃにーずのコンサートや舞台が成り立つわけじゃない(もちろん演出として必要なものではあるけど)。衣装もセットも、それを自分の力にして見せられるひとだけがじゃにーずのコンサートや舞台を成立させられる。そういうひとは、豪華な衣装やセットがなくてもステージに立てる。真ん中で光を浴びられる。と、おもってる。
それに歌やダンスがかなりあるこの演目は、じゃにーずと、もっと言えば(コンテンポラリー踊れるひとがいたりある程度以上歌えるひとが複数いたりする)Aぇと親和性の高いものだとおもった、というかそういう意図で選ばれたのではとおもった(まぁ鹿殺し観たことないから作品の傾向がわかんないけど;)。そうでなきゃTIME ZONE入れてこないでしょ…。
初日、振付には正門くんいないしその後の本読みには佐野ちゃんもいない…忙しい…。
あとわりと初期っぽい立ち稽古でビバちぇ以外もう台本持ってない…すげえな…。正門くんが台詞忘れる場面があったので、正門くんは早めに放すひとなのかもしれないが。
本番前、いつもと違うメイクしてるとはいえ、佐野ちゃんの顔が、目が違う。
本番はもっと違ってて、ゾクゾクするね。
あと、年下組は気合いがストレートに顔に出るけど、年上組はわりとフラットなの面白い。気合い入ってることはわかるんだけど、表情(目元や口元の動きとか)には(年下組ほど)出ないというか。
劇団タンクトップス、座長は正門くんか(円陣)。と思ったが最初の語りがそうなんだからそりゃそうだ。というか主役や…。
脚本は、原作(第四次稿)と想稿のミックスという感じ。
想稿は銀河鉄道を駅で待っていると原作で銀河鉄道に乗ってくる人々が次々現れるんだけど、その流れを銀河鉄道の車内でやっているみたいな。(原作よりテンポを速めてる感じ、というとちょっと伝わる?)
最後が教室なのも想稿と同じだし教師の質問に答えるジョバンニが滔々と語る台詞は想稿からだよね(助詞とか、まるっきり同じではないけれど)。ちなみに想稿だと最後の教室のザネリはもっと酷いんだけど、そこはなくて個人的にはほっとした…あれ辛すぎるので…。。
どの役とどの役を同じ役者に振るか、というのも興味深い。車掌と教師は物語上で同じ役割を負わせてるからだろうし。シスターは愛や天国を語り、姉は蠍の火(まことのみんなの幸)を語る。ザネリと家庭教師が同じ役者なのは、どちらも水に落ちるとはいえ、皮肉だなあとも思う。ジョバンニ父と鳥捕りは漁師/猟師(生き物を捕まえる(+殺す))という点かしら。
当初、これは笑っていいのか…?という戸惑いがあったんだけど、ステスク(51)読んで笑えるところは笑っていいらしい、と思えた。観る側としてちょっとその辺が難しかったかなー。番組として演出の厳しさみたいな部分が前面に出てたのも(わたしの見方に)影響してるかもだけど、どういう風に観る舞台なのかがわかりにくかった、かも。
個人的にはあの衣装はだいぶちゃんとした衣装だとおもってしまった……。(タンクトップ+ホットパンツにびびっていては光G担などできないw)(服と呼べるものを着てればおっけー)(どう考えても光G(初期)の衣装等々が酷すぎただけではあるんだが…)
マカロン以外は脇(たぶんそれ以外も)処理してたの興味深い。(何の違いかなとおもって…)(普段からそうという可能性もなくはないが……)
正門くんジョバンニ、ステスクで菜月さんが言ってたのがわかるというか、たしかに正門くん=ジョバンニみたいな感があったというか…上手く言えないけど…。不憫だけどいたいけとも違う。最初の学校シーンでザネリに刃向かうことがあるのもあって、線の細い弱々しい子という感じはあまりなくて、なんというか(すごく言い方が難しいけど)自我のある少年だった。
正門くんも大晴も、子どもっぽさを作ることなく、少年になっているのがすごい。
冒頭のダンスとか何回か観てやっとほかのひともちょっとずつ観られるようになったんですけど(ちょっとかよ)、大晴が正門くんと背中合わせで上げた手を下ろすのがすごく綺麗。ほかのダンスの稽古でも、手の使い方が綺麗だなとおもった。あとしみじみお顔が綺麗……(それは知ってた)。
大晴は姿勢がいい…筋肉か…。筋肉あるけど、それが(少年であることの)邪魔になってなかったのすごいな。明るくて優しくて(人に気を遣える子で)、人のために行動できるカンパネルラ。「思い出したくない!」にぎゅっとなった。銀河鉄道降りる前とかもすごくよかったし、降りた後「お母さんの牛乳、忘れんなよー!」の顔が良すぎてちょっと泣いた。これは大晴だからこそのカンパネルラだし、すごくよかった、すごく努力して落とし込んで表現できるようになったんだろうなとおもうので自信持って5年後と言わず末と舞台やって欲しい……。
リチャ…ザネリ…ほんとすごかったな…。嫌な奴だけどあくまでも子ども(少年)なんだよな、ザネリは。最後にジョバンニが歌い出したとき、同級生がザネリにマイクを渡してジョバンニに渡すように促すの、この舞台の(衣装とか歌い踊るとか)おかしみでもあり、同級生たちやザネリの変化(っちゅーかなんちゅーか)を表してもいて、いいなとおもった。
踊れるからこそ、器用に何でもできるからこそ、の難しさが今回はあったのかなと思うけど(こなせるけどそれでは芝居としては足りないというか)、できるからこそその先もできるようになったら強いよね。楽しみ。
ジョバンニ母のシーンは特に演劇ならではだなと思うし、生で観たい……。
シスターとか姉とか、不思議と?違和感ないの役者というかすごいよな。どちらも愛や幸を語る女性だけどキャラは全然違ってて、なんとなくの感覚だけど、本人も楽しんでやってんのかなとおもった。
前回の義理堅人情はその不器用さとかズレちゃう感じとかが本人と遠からずという感があったけど、本人とは全然違うキャラも面白いなと改めて思った。全然違うキャラだからこそ、こじけんを通して出てきたときの面白さ(funnyではなくinterestingの方)が生まれるというか。
活版所の店主、おじいさんで、姿勢も声も変えてそれで歌も歌う。
ステナビ(56)でさのすえが話してるけど、この2人は役に対して声も考えるんだな。声変えた状態で歌うって難しいと思うんだけど、声からもアプローチするのはこの2人ならではという気もする(経験とかスキルとか)。
店主が銀貨渡すときの台詞はこの脚本オリジナルかな(原作では銀貨くれる人(店主とは明示されてない)はそこまで喋らないし想稿では活版所シーン自体がない)。ほんたうの幸・まことのみんなの幸、という物語のテーマに繋がる台詞だとおもう。店主の歌がOP曲と同じなのといいこの台詞といい、活版所のシーンが、ジョバンニのバイトという苦労してたりバカにされてる境遇を表すだけでなくテーマに繋がるものになってていいなとおもった。し、やっぱり通しで観たいな……。(放送だと本編が4回に分割されたのの1回目に入ってるので、なんか流れちゃうというか薄れちゃう気がして勿体ない……)
あと佐野ちゃんはメイクが映えるね。(わたしが言うまでもないと思うけど、塩顔自信持って!)
冒頭から、末がいると末しか観られなかった……。
幕を引くときの足が…すごくよい…。歩いてくるところも、ふつうに歩くだけだけどそれって実は難しいんだよね。あと正面を向くときに一度足が3番になるのもよすぎる……。本当にあらゆる角度が完璧。
冒頭に限らず、踊り出すと末しか観られない……好みすぎる……。あまりじゃにではないタイプの振付だと思うけど、こういうのたぶん末がいちばん綺麗に踊れる……。(私見です)
TIME ZONE、マイクと見せかけてハンガーだったらしいんだけど、末は歌うときさもマイクのように調整してるみたいに片手でつまんでたんすよ……ハンガーであるそれを、あえてあそこで強調して見せたの、天才では!?(…)
最初の授業シーンで教師が「殺人鬼のような目をしているのに笑うとすっごくかわいいマルソくん」と言っててめっちゃ笑ったんだけど(言われてるときのマルソの顔もいい……)、ほんとマルソもジョバンニ父も鳥捕りも声も顔も違ってな……(語彙が失せてる)。ジョバンニ父についてはステスクで菜月さんが言ってたのがうれしかった、芝居どころってのをすぐにわかってた、というところ。鳥捕りほんとすごかったよね……(誰に同意を求めているのか)。ついったーで写真だけ見たときはかわいさにびっくりしたけど、シーンとして観ると鳥捕りというキャラの立ち方にびっくりする。顔のかわいさより芝居の方が入ってきたことにびっくりしてる今。
プリティな
末澤誠也殿。#グレショー#Aぇgroup #末澤誠也3日(土) 深夜1時15分🚃 pic.twitter.com/uYmppELzds
— 【公式】THE GREATEST SHOW-NEN (@shownen1107) July 1, 2021
ラストの歌、ジョバンニとカンパネルラ以外は銀河鉄道で出会った人かなと思ったら、末はジョバンニ父だし佐野ちゃんは店主だった(いやそういえば佐野ちゃんは役名あるのが店主だけなんだが)。
ジャージを羽織って舞台を降りて扉の前で振り返る、ついったーにもサイトにも上がってた写真、菜月さんが「アー写」と言っていたけど、ほんとうにいい顔してるしいい写真。
10日(土) 深夜1時15分💫 pic.twitter.com/rsVKR6Bg8q
— 【公式】THE GREATEST SHOW-NEN (@shownen1107) July 8, 2021
タンクトップスのアー写だあ!
みんなで一回窓ガラスに映る姿でイメトレしたんですこれ。 https://t.co/UBdOOpJdIo— 菜月チョビ (@natsukichobi) July 9, 2021
銀河鉄道の夜の再構成というか一つの解釈としても面白かったし、演劇としても面白かったし、ほんとうに通しで観たいしできれば生で体感したい作品……。
いいものを観せてもらえてうれしい。
次回予告、育児×能×朗読劇、予想つかなさすぎるけど、楽しみ。(中の人は能に条件反射的に反応してしまう、というのもあり)
