hymns 20190419 1900

@博品館劇場

再演、なのかな。
あえてタイトルも小文字に変えているので、再演だけど新しいもの、なのかもしれない。

 

初めて見た前回(初演)の方が衝撃はあったなと思うけど、それは仕方ないよな…。
円形劇場の方が、没入感というか、観ている側も逃げ場がなくて、その否応なさみたいなのがスズカツ作品にも合っている気がして、わたしはそちらの方が好みだったなとおもう。
博品館で観るのもよかったけど。(音響が大きかったのはうーんという感じだけど…。やや上手寄りだったからか、今右耳がちょっと痛い…)
ただ今日はしょっちゅう大声で笑うお客さんがいて…いや素直に反応するのはいいんだろうと思うんだけど、どうしても、そういう空気の芝居だったっけ…みたいな違和感があった。わたしが潔癖なだけかもしれないけど。
あと、クロエがムメイを撃つときに、初演は銃を見せなかったんだよね。ポケットの中から撃ったの。その印象が強かったし、たぶん好きだったんだなと思った。クロエは初演の方が好みだった気がするけど、これも今回はどうしてもどこかで初演と比べてしまったというだけの話なのかもしれない。

ナナシとムメイは、言っていることはある意味では正しいというか、社会の中でまっとうに(?)生きていくために必要なことを言っているだけといえばだけで。その二人にクロエが拒絶反応を見せるのは、彼らが耳の痛いことを言うからではなく、彼らがオガワをひとりの人間として見ていない・扱っていない、からだよな。
クロエは黒い絵そのものという解釈も可能だと思うんだけどそれはともかく。クロエにしろ黒い絵にしろ、それはオガワを肯定するし、オガワを尊重しない人間に対しては鎧であり武器にもなる。そして、オガワをひとりの絵を描く人間に戻してくれる。

初演の感想として、わたしはHYMNSという作品を、好きなことを仕事にするということを描いているのだと思っていたんだけど。
ちょっと(だいぶ?)違ったんだなと思った。
自分が信じることをやり続ける、信じ続けるということの話だ。仕事にするとかそういうことじゃなくて、ただ、自分が信じるものを信じ続けることができるか?という話。
そう思ったのは、11年前のわたしが若かった(11年前よりわたしが歳を取った)からかもしれないし、仕事(とおたく)しかしてなかった=好きなこと(自分が主体的にする何か)をしていなかったからかもしれないし、作品が新しくなって多少わかりやすくなったのかもしれないし、単にわたしが2回目でより理解しやすかったのかもしれないし、わたしが今のわたしの状況に引きつけて考えてしまったというだけかもしれない。
今回はそういう、初演のときの強烈な印象を確認しながら観ていた気がする。(初演は自分にとってすごく衝撃的で、ずっと印象に残っていたけど、今回のを観たら思った以上に詳細は忘れていたw) 観劇を以前の回と比較しての確認作業にしちゃうのは自分的には邪道というかあんまりよくないとおもっているんだけど、でもHYMNSという作品をもう一度たしかめられたのはよかった。なんというか、わたしは小説を書こうとおもった。

それにしてもあっくんはとても顔がよかった…。(…)
顔がいい、という説得力ってあるんだなとおもった。顔がいいことでより美しく見える芝居が存在する、ということを初めて実感した気がする。
じゃにおたなので顔がいいのがいいのは当たり前だと思ってたんだけど、いけめん設定とかそういうことじゃない部分でも、顔のよさによる説得力ってあるんだなって。わたしもまだまだじゃにを甘く見てたのかもしれない。
もちろん、今のあっくんの説得力は、顔のよさ以外にもあっくんが持ってるものや経験あってのものなんだけど。顔がいいということも、ちゃんとそこに含まれるものなんだなあ、と。

 

オガワ「すべての絵は、それを観る人の数だけ物語がある」

 

クロエ「世界がこんな風に見えているのは自分だけじゃないんだって安心する」