『ロマニ・コード 謎の民族「ロマ」をめぐる冒険』角悠介(夜間飛行)
ロマニ語研究者のエッセイ。
読みやすくて結構すぐ読めてしまった。(総ページ数352)
『スペインうやむや日記』だったと思うけど、堀越千秋氏が、ジプシーは蔑称だからロマと言うようにとなっているが周囲のジプシーたちは自分の腕(だったと思う。血とかそういうことだったよーな)を指して「ヒターノ」と誇らしげに言う、と書いていたのが印象に残っており、西欧のロマについても書いてあれば嬉しいなと思ったが、
ロマニ語方言の研究とは「言語接触」の研究そのものである。ロマは放浪生活をしながらヨーロッパ中に散っていった。
そのため方言もバリエーション豊かであり、それぞれの地域でさまざまな言語の影響を受けて独自に発達している。
バルカン半島や東欧のロマニ語はそれほど崩れていないが(言語学では「崩れ」ではなく「発達」と言う)、西へ行くに従って、他の言語の影響がより強くなり、借用語がはびこり、やがて用いられなくなって消滅する。
だから西ヨーロッパにロマはいても、ロマニ語をきちんと話せる者がほとんどいない。
(中略)あっち側には用がないのだ。(p.74 第1章 インドよりさらに東から来た男)
とのこと。残念。
本自体は面白かった。
ロマたちもだが、著者もかなり濃いキャラしてると思う。
