『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』ガイ・ドイッチャー、椋田直子訳(ハヤカワノンフィクション文庫)
興味深かったけど、文章が回りくどく感じてしまった。
めも
英語では「ジェンダー」のふたつの意味――一般的な意味での「類型」と、文法上の分類という特化した意味――が長年平穏に共存してきた。(中略)
一部の学問分野、とくに「ジェンダー研究」の分野では「ジェンダー」の性的ニュアンスがさらに特化し、男女の違いの(生物学的ならぬ)社会的側面を指して使われるようになった。したがって「ジェンダー研究」は、男女の解剖学的違いではなく、両性の社会的役割を研究対象とする。
一方、言語学者はこれと正反対の道をたどった。「ジェンダー」の元来の意味――すなわち「類型」あるいは「種類」――に戻り、いまでは基本的特性による名詞の分類すべてを「ジェンダー」と呼ぶようになっている。分類の基本的特性が性である場合もあるが、そうと決まったわけではない。たとえば一部の言語は「有生性」にのみもとづいてジェンダー分類をする――つまり、有生の存在(男女両性のヒトおよび動物)と無生物を分ける。(後略)p.326 第8章 女性名詞の「スプーン」は女らしい?

